社会保障費の削減内訳決まる さらなる患者負担増の中止を!

政府は12月22日の閣議で、総額97兆4547億円の2017年度一般会計当初予算案を決定した。社会保障費は、自然増1400億円分の圧縮目標にそって負担増を伴う制度変更が行われます。

医療分野では、▽70歳以上の高額療養費の負担上限引き上げ224億円▽後期高齢者の保険料軽減特例の縮小187億円▽入院時の高熱水費の患者負担拡大17億円▽オプジーボの50%価格引き下げ196億円▽協会けんぽへの補助金削減321億円―の計945億円を圧縮。介護分野では▽高額介護サービス費の限度額引き上げ13億円▽介護納付金の総報酬割導入443億円―の計456億円。総計で1401億円としました。

なお、検討事項とされていた「かかりつけ医の普及の観点からの外来時の定額負担」や「スイッチOTC化された医療用医薬品に係る保険償還率」などが「引き続き検討」とされ、今回の具体化は見送られました。また、高齢者の負担増が根強い反対により、与党内の調整で当初案よりも引き下げられました。

この背景には、患者負担の増大でますます医療や介護から遠ざけられることを懸念した声の高まりがあります。

協会は「さらなる患者負担増計画の中止を求める署名」に取り組み、集約した2500余筆の署名を国会に提出するなどしてきました。協力いただいた会員各位にお礼申し上げるとともに、引き続いての運動への協力をお願いします。