- 診療コンセプト策定
- マーケット調査・立地選定
- 事業計画策定・資金調達
- 設計プラン・内装(建築)工事
- 医療機器の選定
- スタッフ採用・教育
- 広告宣伝・ホームページ制作
- 開業
- 開業カレンダー(1戸建)
- 開業カレンダー(テナント)
診療コンセプト策定
まずはどういった診療を行うのかイメージを固めましょう
開業を決断してから開院までの期間は、テナントであっても最低3~4ヶ月、一戸建てなら建築期間も含めて1年程度を要します。現在の勤務先をいつ辞めるのか、診療科目の特性も考え、開業のタイミングを検討する必要があります。
次に、標榜科目や開業形態(①新規開業か継承か、②テナントか一戸建てか、③病床の有無、④医薬分業の有無)などの「診療コンセプト」の策定が必要です。この他、開業地の選定、資金計画、医院の建築(内装工事)、医療機器の選定、スタッフ採用、広告・宣伝、開設の届出関係など、決めなければならないこと、やらなければならないことが盛り沢山で、何から手をつければよいのか、不安でいっぱいのことでしょう。
京都府保険医協会では、そんな新規ご開業の先生方をバックアップするため「新規開業予定者のための講習会」を年に2回開催しています。
さあ、開業への強い思いを胸に、保険医協会とともに開業準備をはじめましょう!
- 開業準備への必読書
- 月刊保団連『新規開業医の手引き』を進呈
これで開業準備もバッチリ!
- 発行
- 2014年12月22日
- 発行元
- 全国保険医団体連合会
- 価格
- 1,000円
マーケット調査・立地選定
開業地の選定は、集患・医院経営に大きく影響
開業地の選定は、開業後の集患に影響を及ぼし、医院経営を大きく左右します。「ここは!」と思う地域が見つかれば、自分の目と足で、実際に見て歩くことが重要です。最寄りに駅やバス停があり交通の便が良いか、スーパーや商店街、ショッピングモールなどの大型店舗があり人通りが多く、人の動線があるか、駐車場は確保できるかなど、複数の候補地から比較検討することが大切です。また、自宅からの通勤時間は、1時間以内であると便利です。
候補地が絞れたら、どの程度の集患が見込めるか、①診療圏の想定、②診療圏内人口の調査、③患者数の算出、④競合医院の影響力の考慮など、マーケット調査も必要です。
事業計画策定・資金調達
無理のない事業計画・資金調達を
一般的に1,000~1,500万円の運転資金(開業時の手元資金)を含め、テナント開業では5,000~7,000万円、一戸建て開業では土地の取得費用プラス1億円(建物含む)が必要になるといわれています。このうち、自分で用意のできる自己資金や、親族からの援助を除き、不足する部分については金融機関からの融資(借入)で補わなければなりません。
その中で、医療機器については、初めから全部をそろえようと考えず、絶対に必要なものから準備し、また新品を購入するのではなく中古や、リースを検討することで費用を抑えることも可能です。
近年の新規開業は、医院経営が軌道にのるまで約3年を要するという厳しい状況です。無理のない資金計画を立て、先生にあった事業計画の策定が必要です。
保険医協会では現在、新規開業資金の『金利・手数料優遇キャンペーン』を実施中です。
ぜひご利用ください。詳しくはこちら
設計プラン・内装(建築)工事
医院設計の留意点をおさえ、先生の診療理念を形に…
医療機関は、医療法や消防法などの制約や、排水設備・医療機器などの電気系統の問題、患者さんやスタッフの動線、バリアフリーやプライバシーの保護などにも留意して、設計を考えねばなりません。よって、医院設計に経験豊富な設計士と施工会社を選ぶことが望ましいと言えます。医院設計の留意点をおさえて、先生の診療理念を形にしてください。
また、先に開業された先輩や友人に医院を見せてもらったり、話を聞いたりすると、さらにイメージが膨らむかもしれません。
医療機器の選定
アフターサービス(保守・点検)も考慮して、契約内容を吟味
医療機器の購入においては、複数の業者から見積もりをとるなどし、アフターサービス(保守・点検)も考慮して、契約内容を吟味しましょう。先の資金調達のところでも述べましたが、初めから高額な医療機器を全部そろえようと考えず、絶対に必要なものから準備し、新品を購入するのではなく中古や、リースを検討することで費用を抑えることも可能です。初期投資はできるだけ抑え、資金計画にあった選定を行いましょう。コンピュータ、リハビリ機器などは、陳腐化を避けるためにリースにする場合が多いようです。
また、集患効果があるものなど、地域の医療要求を念頭に考える必要もあります。
保険医協会では、中古医療機器の提供も斡旋しています。
詳しくは、こちら
スタッフ採用・教育
スタッフ採用は人柄を重視、良い医院づくりはスタッフとともに…
スタッフの募集は、面接や研修期間を考慮して、遅くとも3ヶ月前には始めるのがベストです。募集(求人)の方法としては、ハローワーク、求人誌、求人広告などの媒体のほか、口コミや縁故採用も考えられます。経験よりも素直さ、向上心、協調性といった人柄を重視し、仕事に対して意欲のある方を履歴書や面接から見極めることが大切です。
スタッフ採用においては、初めから正職員ばかりを採用するのではなくパートなども含め、余裕をもったシフトが組める適正人員でスタートが切れるようにすることがポイントです。また時給は、地域によって差があるので、相場を知ることも必要です。
スタッフ教育においては、先生の診療理念をしっかりと伝え、理解してもらうことが重要となってきます。開業後は、口コミの評判が患者の増減に大きく影響するといえます。スタッフとともに、良い医院づくりを心がけましょう。また、女性の採用が多い職種ですので、スタッフ対応は配偶者の協力も必須です。
保険医協会では、従業員接遇マナー研修会(初級:4月、中級:9月頃)を開催しています。好評の研修会ですので、ぜひご活用ください。
広告宣伝・ホームページ制作
費用対効果を見極めながら、広告媒体の選択を
医療機関の広告は、医療法や広告告示、医療広告ガイドラインなどにより広告・宣伝できる対象や内容が定められており、自由に宣伝できるわけではありません。インターネット(ホームページ)に看板、折り込みチラシ、バスや電車内の広告や車内放送など、広告媒体は様々です。あれもこれもとお金をかけるのではなく、地域性や患者層、診療科目などを考慮して、費用対効果を見極めながら有効なものを選択することが必要です。また開業前に、内覧会を実施されるところも増えています。医師会関係や近隣への挨拶も行いましょう。
開業
ご開業おめでとうございます!
長い準備期間を経て、いよいよ開業です。
ここからは保険医協会が、日常診療と医院経営を全面的にバックアップします!
困ったことは何なりと、お気軽にご相談ください。